こうぼうさま~南島原市南有馬町菖蒲田
民俗学を研究している人と話をしていたら、「歴史上有名な人物が出てくるが、それとは別
に、我々民衆の歴史があるはずだ。それを研究していくのが民俗学だ。」といわれたこと
がありました。私は専門でないので、それが正確な言葉かどうかは、わかりませんが。
しかし、あちらこちら廻っていると、確かに、平将門とか徳川家康などとは違った、歴史書
などにも出てこない、民衆の歴史というものを感じることがあります。
先日から、島原鉄道の廃線になった南目線を廻っていると、南有馬町で、ふと目にした、
神社でもないし、なんと言ったらいいか分かりませんが、不思議なものが。
立ち寄って見ると、お二人の女性の方がいたので聞いてみると、愛野町に嫁がれている
そうですが、昔から「こうぼうさん」と言って、いわれも何も分からないそうですが、中を見る
と「弘法大師様」の像が祀られていました。
こちらに帰ってこられたときは、寄るそうで、お願い事は必ずかない、特に、子作りに効果
があるそうですが、私も、お祈りを。子作りは関係ないので、いつもの如く「女房元気で留
守が良い」。
年代が書いて無いか調べると、「安政七?(安政七は庚申ですから多分「庚」でしょう)申
二月」と書いてありました。安政七年(1860)と言えば「桜田門外の変」が起こったときで、
今から152年前の事で、その時代から祀られていたのでしょう。
一番上の写真の四角で囲んだところ、何ともいえない石造物が
狛犬のようでもありますが、耳の所に穴が空いています。なんのためか?笠がありますか
ら灯籠のようでもあり・・・
正面から見ると、はやり狛犬を感じさせます。ひょうっとしたら、狛犬と灯籠をかねて、穴の
所にローソクでも立てていたのかな?とにかく、面白い石造物でした。
どのような理由から、ここに「こうぼうさん」を作ったかは分かりませんが、152年もの間、
この付近の方で守られてきたもの。庶民の歴史を感じました。
近くに来られたら寄って見てください。島原バス「菖蒲田バス停」の付近にあります。ちょっ
と不思議な感じのする所でした。
願い事がかないますように。ポチね。
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