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2012年7月20日 (金)

山領(やまりょう)その2~長崎県雲仙市小浜町山領

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山領の集落から坂道を登り、この前紹介した「山ん神様」「天狗天使像(地元では金比羅さ

ん)」の手前の方に、「這子」という所があり、そこから山に登る急坂を登ったところに「婆泣

き」という地名があり、鍋に似た形から「鍋」といわれているそうですが、そこから急坂をさら

に登り、藪の中を行くと大きな石があり、そこに穴があり「鍋ノ穴」と言い、詰めれば50名

ほど入るそうです。

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           (小浜町史談より)

ここには島原の乱を避け、老人達が隠れていたところです。ここまでたどり着いた婆さん

達が、背中から幼児をおろし、幼児はそこらを這い回ったので「這子」。それを見ながら、

先々のことを考え、無心に這い回っている孫達を見ながら、婆さんたちが泣いたので「婆

泣き」。


実は、ここまで登って見ようと思っていて、入り口までは見つけたのですが、

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ご覧の通り、イノシシ除けの柵が山道全面張ってあり、道も荒れ放題で、一人では無理と

いうことで断念しました。


なお、この島原の乱を避けて避難したところは他に「富津の四郎穴」「鬢串(びんぐし)の与

平納戸」。残念ながら調べて見ると、ここも山の中で、荒れ果ていて入れないとの事でし

た。3,4人いればなんとかなるのでしょうが・・・海の方では崖に自然浸食した穴に避難を

したということです。


こうして見ると、小浜だけでも避難したところが3~4カ所。よく、島原の乱で全滅した村も

あるということが言われますが、雲仙の山深く逃げ込めば分からない。郷土史家の人と話

をしていると全滅はあり得ないだろうという話になります。宮崎康平氏も「島原半島の切支

丹」で同様のことを書いておられます。


こうして残った村民が38戸、男68人、女73人、牛2頭、馬9頭といいます。(小浜史談よ

り)



ここの地区の途中に石造物がありますが、これはこのあたりに散在していたものを集めた

ものだそうですが、右から2番、道祖神の「小夜姫」。この像珍しいらしく、某大学からも調

査に来たそうです。ここのすぐ横にもう一つ顕彰碑が建っています。

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左が「小夜姫」。笠を右手に持った可愛い像です。場所によっては「さやごぜん」「さおごぜ

ん」「さようひめ」、場所によって多少の違いがありますが、松浦の「作用姫伝説」が形を変

えて伝わって来たみたいです。

この「小夜姫」については、物語があるのですが、ちょっと差し障りがあるところがあるので

省略します。


右の顕彰碑が「五左衛門の碑」。島原の乱後、荒廃した田畑を拡大するにつけ水が足りな

く、雲仙の加持川(別所ダムはこの川を塞いで作ったものです。)から水を引こうと思ったの

ですが、加持川は千々石の川に繋がり、千々石にとっても命の水。水争いが絶えなかった

そうです。


そこで、この五左衛門さんが交渉にいって、話し合いで決着をつけたそうです、と簡単な紹

介が本に書いてありましたが、地元の人に聞くと、千々石側がウンといわず、一計を案じ、

酒をしこたま持って行き、酒の飲み比べで勝ったら水を分けてくれと言うことで、飲み比べ

て見事勝ったそうです。川の水を7割と3割に分け、山領に3割流すようになったそうです。

はやり、本で読むだけで無く、地元の人に話を聞くのが面白いですね。


さて、気になるでしょうが一番上の写真。「這子」「婆泣」と「天狗天使」の途中に分かれ道

があり、

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黄色の方向が「天狗天使像」に行く道ですが、、右の赤線の方向に行くと、突き当たりが

市の上水道と思われる建物があり、その手前にある観音様です。まったく目につかない、

人里離れたところに何のために。はじめて見たときはビックリしました。


観音様の赤い四角の所、銘版がはめ込まれていたはずですが、はがしてありました。途中

で誰か聞こうと思ったのですが、誰にも出会わなくてまったくの謎でした。


氏神様として、若宮神社がありますが、一番古い灯籠が「文化九年」とありますから、それ

以前の神社でしょうが

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普通奉納するといえば、鳥居か狛犬か灯籠でしょうが、どういうわけか、どこから見ても立

派な牛が。

「明治」という字と「出征」という字が、そして人名が彫ってありましたから、日清か日露戦争

の時でしょうが珍しいものでした。いわれがあるんでしょうが、またもや誰もいなくて聞かれ

ませんでした。


山領という所、色んな意味で興味のあるところでした。山の方は、イノシシと蛇の季節なの

で、又寒くなったら。(参考:「小浜町史談」「おばま~史跡巡りガイド」)

                                           山領の項:終了


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