力石★温泉神社&千々石少年自然の家~雲仙市千々石町
梅雨の晴れ間、初夏を思わせる暑さで、千々石海岸には親子で早々と水遊び。
今日は、千々石少年自然の家の知人から、小耳にはさんだ話を。
力石は各地にあり、千々石の温泉神社にも力石が置いてあります。
赤の四角で囲んだところに置いてありますが、昭和54年の千々石郷土史によれば、「鳥
居の根元に『力石』が置いてある」と書いてありますから、多分こちらの方に移したものでし
ょう。
下の台には、明治三十一年と奉納者の名前が書いてありましたから、あとから作った物と
思われます。石には「奉納 力石」と書いてあって、左右にも文字が書いてあるのですが
薄くなって読めません。
さて、この力石、説明を読めば「古くは、この石を持ち上げた時の感じ方で願い事の成就を
占う物でした、その後、周辺の力自慢達が力試の競技としてこの石を持ち上げて競い合い
ました」と書いてあり、この石に触れることで、健康、精神力などいろいろな力をいただける
と書いてありました。私も撫でてきましたが、同じ撫でるならもう少し柔らかい方が・・
さて、この石にはもう一つ話があり、昔、千々石に力が強く「荒飛(あらとび)」という力士に
なった人がいたそうです。出世して横綱になろうであろうという頃、時の横綱がねたんで殺
そうとした事をた知った荒飛は故郷に戻って農民になったそうですが、海岸から神社までこ
の石を小脇に抱いて(4~5㎞あります)氏神様の前に置き、青年達の力石にしたそうで
す。私も持ち上げてみましたがビクともしません。
これから先は、もう一つの力石とも言えるような、言えないような話ですが、少年自然の家
の知人が、その父親から聞いた話だそうです。少年自然の家の南側にはキャンプ場があ
り、石垣がありますが、昔はここまで畑を作りに上がってきていたそうです。
四角の所が少年自然の家ですが、今みたいに車もなく、山道を歩いて上がって行ったこと
を考えると昔の人は本当にすごかった。
ここに、二つの力石というより、昔、青年が浜から担いで登った石があるとか。青年が二
人、力比べで担ぎ上げたようですが、信じがたく見にいってみました。
温泉神社の力石よりは小ぶりですが、大きさが、30~40㎝。とうてい私のように心も体
も軟弱な人間には持ち上げられないでしょう。もう一つの石は確認出来ませんでした。
ここらの石は下の写真左側のようにごつごつしたもの。右の写真が浜辺にある石です。
明らかに、海に洗われ丸くなった浜の石だということが分かると思います。
昔は今と違い青年の遊ぶところも無く、相撲を取ったり、饅頭の食い比べで百個食ったと
か、楽しみも少なかったのでしょうが、よくぞここまで運んだ物です。
残念ながらこの話を知って人も少なくなって、忘れられるでしょうが、何とか分かるように残
して欲しい物です。
良かったらポッチお願いね。
« 十字架陰刻自然石のキリシタン墓石出現~島原新聞より | トップページ | 雲仙の鯖腐らかし石~雲仙市小浜町雲仙 »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 何でしょう?(2023.09.09)
- 2023「唐比ハス園」~諫早市唐比(からこ)(2023.06.30)
- 久しぶりに「仙落としの滝」。(2023.05.25)
- 2023 鯉は泳がず~千々石川の鯉のぼり(2023.05.06)
- 2023 諫早眼鏡橋のツツジ~長崎県諫早市(2023.04.09)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 狭心症のため入院(2023.09.30)
- 何でしょう?(2023.09.09)
- 篠笛に触れる(2023.09.03)
- ちょっと大変~古文書(こもんじょ)の出版に向けて(2023.08.24)
- 今日はお遊び~「テンセグリティ」に挑戦(2023.06.09)
「神社」カテゴリの記事
- 橘神社「七草粥の振る舞い」~雲仙市千々石町(2023.01.09)
- 千々石で「三社めぐり」~雲仙市千々石町(2023.01.03)
- 医事法の改正?&雲仙市橘神社「大門松」進捗状況(2022.12.12)
- 2022 橘神社大門松建立始まる~雲仙市千々石町(2022.11.23)
- 2022「千々石温泉神社」秋季大祭(2022.10.23)
四日市大学にて体育史学の立場から力石を研究する者です。千々石少年自然の家の力石について御教示いただきたいのですが、連絡乞う。takashim@za.ztv.ne.jp
投稿: 高島 | 2012年6月19日 (火) 10時39分
いや、研究にもいろいろありますね。ご苦労様です。
自然の家の力石は、自然の家に勤務している知人が、お父さん(大正9年生まれ)から聞いた話だということで、又聞きになりますが、そのお父さんも実際に見たわけでは無く、先輩の青年から聞いたということでした。多分、明治、大正初期の出来事で、言い伝えられてきたのではないでしょうか。
こちらの郷土家の方も、話としてはご存じの事だそうです。
石の形から見て海岸の石だとおもいます。埋もれているので、大きさ、重量については不明です。もう一個は確認を依頼しております。
多分、神事には関係なく、昔の若者の一種の遊び心でしょう。本来の力石ではなさそうです。
自然の家は標高258m、急斜面の山道を行ったようです。この道は現在荒れて不明です。
なお、ここ一帯は、自然の家の工事で当時とは地形が変わっており、この石も本来あったところとは違う所にあったことは間違いないと思います。
投稿: sugikan | 2012年6月19日 (火) 21時49分