かいじゅうたちのいるところ~モーリス・センダック
柳田邦夫さんが、「砂漠で見つけた一冊の絵本」でこう書いています。「人は人生において
三度、絵本や物語を読み返すべきではないかということだ。多くの人は、自分が幼いとき
と、親になって子どもを育てるときの二度、絵本や物語を読むだけで、子どもが成長すると
そういう本には目を向けなくなってしまいます。しかし、たとえば『フランダースの犬』が語っ
ている、死の受容に欠かすことのできない『自らの人生への納得』という普遍的な問題の
重要性について、本当に自分の生き方にまで結びつけて読み取るということは、人生後半
になってからか厳しい病気を背負うようになってから読まなければ、なかなかできないこと
だと思う。
つまり、人生後半になって絵本や物語に親しむのは、その人の内面的な成熟に結びつく
営みだと、私はとらえている。」
先日、5月8日、モーリス・センダックさんが死んだというニュースが流れました。「かいじゅ
うのたちのいるところ」は、子どもが小さいときに読んでやったなと思いながら、懐かしく思
い図書室から借りてきました。
考えれば、子どもに読んでやるときは、どうして興味を持たせようかということばかり考え
ながら読んでやって、中身まで十分に考える余裕もなかったのですが、今回ゆっくりと一人
で読んで見ると本当に良い本ですね。
じっくり見ると、ダイナミックでありながら、怪獣の毛皮の一本一本の線の繊細な描写。こ
れ見ているだけで楽しくなってきます。
子どもの頃は、自分が忍者になって崖から飛び降りたり、ままごとごっこでお母さんになっ
たり、プラモデル同士を闘わせたり。この本を読んでいると、大人になった自分の空想力
が、いかに細ってきたかを感じます。半日間絵本を眺めていたら、心が軽くなったような気
がしました。絵本を無心で見ていると精神的にも良いのかな?
ところで、植えていた空豆が空を向いてきたので(下を向いた豆が、だんだん上を向いて
空を向くので、空豆といいます。)試しに10本ほど取ってきたら結構、中身が入っていまし
た。
今日ぐらい、全部収穫(といっても7株程度)しようかと思っていたら、知り合いの人が、「食
べんね。」と、袋一杯持ってきてくれました。
旬のものは体にも、味も良いのですが、同じ時期に実るので、いつもあちらこちらから頂
いて、ありがたくはあるのですが・・・夫婦二人では・・・
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