日本人の知らない日本語2巻・3巻★蛇蔵・海野凪子~日本人必読書
この本、第1巻は先日紹介をしましたが、書店に行くと2巻と3巻が並んであって、買いた
いけれど年金暮らしの身の上。どうしようかと思っていたら、公民館に並べてあるではあり
ませんか。とくかく読んで面白いし、ためになる本。パワーアップしていますね。
舞台は、日本語学校。外人さんとの考え方の違い、日本語を教えることの難しさ。凪子先
生は、日本語学校の先生をしていますが、日本語教師になる条件の資格として、
●大学で主専攻あるいは副専攻の日本語教科目を履修していること
●日本語教師養成講座において240時間以上の教育を受けていること
●日本語教育能力検定試験に合格していること
のひとつに該当することを採用条件にしている日本語学校が多いそうですが、なにせ、こ
んな生徒さんですから、これくらい厳しい基準がなくては。
さて、この本読んでいて、日頃疑問に思っていたことが2つばかり分かりました。
ひとつは「ら抜き言葉」がなぜ使われるようになったのか。
これで見ると、赤の四角の所が、可能形、受け身・尊敬語が同じで、どちらがどちらが分
かりませんが、「ら抜き」言葉を使うと違いがよく分かりますね。「ら抜き言葉」、あまり好き
ではないのですが、こういう風に説明されると、これもひとつの日本語の変遷かと納得。
もう一つは、「歌わさせていただきます。」の「さ」。この「さ」は以前から耳障りになっていた
のですが、これ「さ入れ」言葉というのだそうですが、これは必要のない言葉だそうです。
「帰らさせていただきます」(×)ではなく「帰らせていただきます」(○)。
あと、どうにも気になるのが「尊敬語」「丁寧語」「謙譲語」の混同に大安売り。この間、講
演会に行ったら司会の人が、講師の紹介で、「今日の講師であられます、山田先生は、ご
生物のご研究におかせられましては、世界的な研究者であられまして・・・・」この調子で
延々。
本には全部かいてあるのですが、わざと消しておいました。空白を埋めて下さい。正解は
本を買ってご確認下さい。知っておくと役に立ちますよ。
なに!尊敬語と丁寧語と謙譲語の違いも分からない!?日本語学校へ通うべきでしょう。
もう一つ、「た」に濁点をつけると「だ」になるますが、なぜ濁点が出来たか、これは勉強に
なりました。日本語もたまには勉強しないとダメですね。
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