隠れキリシタン像 その2~長崎県雲仙市小浜町
この仏像が文字になって発表されたのは昨日書いた、吉田安弘氏の「金比羅神社の有翼
天使像とおめき村の掟」(有明の歴史と風土第二十号 平成10年刊)が初めてではない
でしょうか。氏は、口之津町の同様な天使像を「島原風土記」に紹介されたそうですが、小
浜高校の先生から、山芋掘りにきて道に迷い、金比羅社と書いた小社に出会い、石祠の
扉を開けたところ、口之津町の像と瓜二つの像を見つけ、吉田氏に連絡をしてきたとか。
吉田氏が確認に行き、その帰り、昨日書いた地蔵に気づいたそうです。
場所は、昨日の所から数百メートル離れたところです。
まっすぐ行った所が、「山の神様」、ここから写真に写っていませんが、林道が左右に分か
れていますから左の道を行くと。赤い印の所に、長崎県の標識、「やまんかみ水源の森」と
書いてあります。もう少し行くと・・・
今の道は歩きやすいようになっていますが、これはこの像が見つかり、表に出たために、
案内標識と木で階段を作り整備したのでしょう。前述の小浜の先生の話から推察する
と、当時はかなり森の中だったと思われます。
「金比羅さん(天狗天使像)」と書いてありますが、80歳くらいの地元のお婆ちゃんに聞い
たらに聞いたら、「天狗天使像」は学者か誰かがつけたもので、自分たちは、「金比羅さ
ん」と言っていたとか。
しばらく歩くと、山道になりますが。きつかった。
上の岩の方に少し見えてきました。
人が積み上げた石垣が。かなり古いものと思われます。
前に、コンクリートで雨、風よけが作ってありますが、これは新しく昭和34年5月1日と書
いてありました。新しいといっても半世紀ばかり前のものになりますが。
穴を掘った中に安置してありました。一番上の写真ですが、何か新しいようですが、石仏
をいろいろ見ていくと、材質、保管状態で随分違うところがあり、新しいかと思うと何百年も
前だったり、ぼろぼろになっているのが数年前のものだったり・・・
確かに鼻が高いので、天狗、羽があるので天使とつけたのでしょうが。見れば外人とも。
とにかく、キリシタンを思わせるものが2つもあるということは、この場所はキリシタンと何
か関係があるのでしょう。なお、行ったときは高校の先生が言われたという、金比羅社の
表示、石祠の扉は見当たりませんでした。なお、同じような像が口の津にあるとかいうので
見にい来ましたが。また明日。
前にも書きましたが、行かれる方は時期が時期ですからマムシに注意して。ここらは、イノ
シシも多いようですから、一人では行かないこと。
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