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2012年3月24日 (土)

幻の雲仙電気鉄道★長崎市~小浜町~雲仙   付録:橘公園桜情報

Photo_4

この話、何かで読んでいたのですが、あまり、大風呂敷の話で信じてなかったのですが、

先日「小浜町史談」を読んでいたら、載っておりましたので、まったくのでたらめではないらしく

紹介してみます。


四角に囲んだところが、長崎市(左)と諫早市(中央)と小浜町(右)になります。明治末から

昭和初期までは小浜~長崎は船を利用し、九州商船の船(500トン程度)で、南串山町の

京泊を始発~飛子~小浜~富津~千々石(以上現雲仙市)~唐比~有喜~下釜~網場

~茂木着。それから、歩いたり、人力車に乗ったりして長崎まで行っていたそうです。


明治24年に、小浜の元庄屋本多氏が、鉄輪の一頭立て箱馬車の乗合馬車の運行を始め

たそうですが、コース等は不明だそうです。明治末期、車輪が鉄輪からゴム製になり、小浜

~雲仙の客を運んだそうですが、自動車の出現で姿を消していきます。


大正元年に自動車が始まり、小浜~諫早、小浜~口之津、雲仙~小浜~長崎を運行。来

訪客が増え、昭和10年にはバス45台、ハイヤー16台があったそうですが、昭和16年長

崎県営バスに併合されていきます。


さて、この「雲仙電気鉄道」計画されたのが、はっきりしていませんが、すでに小浜~諫早

に鉄道が通っていた時期(大正15年には小浜~愛野は全線開通)みたいですが、小浜駅

から愛野駅まで行き、島原鉄道に乗り換え、諫早駅でまた長崎本線に乗り換えるという不

便なもの(小浜~諫早直通は昭和2年)。また、国内外からのお客さんが増え、そこでこの

「雲仙電気鉄道」が計画されたもののようです。


経路は上の地図ほとんど、大ざっぱに言えば海岸線に平行に、長崎市~日見峠の隧道~

日見町~北高戸石村~田結村~江の浦村~有喜村~愛野町~千々石町~小浜町~雲

仙。また、有喜からは分岐して諫早までも計画された模様です。

電力は、千々石の水力発電を利用し、また、水力不足のため、水面積8町のため池を作

り、水路を作り発電する予定だったそうです。所要時間は長崎雲仙間を2時間20分、運賃

は1円30銭以内。

総資本金は600万円と計上され、収支概算書として、収入総額105万176円。なお、雲

仙電気鉄道株式設立のための定款も定められているようですが、残念ながら実現はでき

ませんでした。


実に壮大な計画だと思いますし、これが出来ていれば島原半島の交通、経済はまったく変

わっていたのですが、でも、何となく、いまだもってこんな計画があったなんて信じられない

話ではありますが・・・・(「小浜町史談」の中には計画者の氏名など書いてありませんでし

た)。


付録:

橘公園桜開花の基準木はまだですが、軍神橋の下の桜2,3本少し咲いてきました。同じく

橋の下のしだれ桜一本は咲きました。他のも、ぼちぼちと蕾が膨らんで、咲いているのも

少しですが見え始めました。

Dscn3234

Dscn3251

桜の蕾も良し、満開の桜も良し、桜が散ればあっという間に梅雨、夏が来て、秋が来て、ま

た冬。あっという間です。少し早いけど年賀状の図案でも考えようかな。



(参考:小浜町史談)


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コメント

こんにちは。
長崎から橘湾沿いに電車を走らせる計画、はじめて聞きました。
となると、愛野町から飯盛町にかけての橘湾岸は千々石断層の続き見たいな場所ですが、どんなルートにする計画だったのでしょうね?千々石、浜間と同じく断崖の下でしょうか?計画が実現しなかったのは、地形的な要因もあったのでは?

追伸:今回トラックバックなるものを、はじめてやらせていただきました。

雲仙鉄道お疲れ様でした。
こちらも、開通当時の新聞のコピーを入手しましたので、そのうちご紹介を。
さて、この「雲仙電気鉄道」については、数字的には用地費30万1600円、土木費75万5000円、等々詳しくは書いてあるのですが、計画者が誰であるのかなどが書いてなく、多分設計図もどうだったんでしょう。
ただ、会社の約款などまでは出来ていて、書類がどこかには残って、誰かが持っているはずなんですが・・・
どうも中途半端な計画?だったのかなという感じ。

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