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2012年3月 7日 (水)

歩道の終わるところ~シェル・シルヴァスタイン

Photo Photo_2

(「歩道の終わるところ」表表紙・裏表紙:クリックすると拡大します。)

1974年、シルヴァスタイン44歳の時の作品です。1970年には長女ショシャンナが生まれて

いますが、1972年には父親が亡くなっています。1975年にはショシャンナの母スーザン・ヘ

イスティングが亡くなっています。(法的な婚姻はありません)


「歩道の終わるところ」は発売されるとベストセラーリストの一位になり「ニューヨーク・タイ

ムズ」の推薦書にも選ばれ、1984年には朗読でグラミー賞を受賞したそうです。


さて、この本は絵本ではなく、詩集です。

絵が入っていたり、文字だけの詩であったりしますが125編の詩からなる本です。

子どもも、楽しめますが、「ビッグ・オーとの出会い」のあとがきで、倉橋由美子が書くよう

に、「大人が読むための絵本」かもしれません。

Photo_3

こんなこと言われたら、この本閉じられませんよね。


一番面白いのが、「カバサンドの作り方」。もちろんあの「カバ」です。動物の大きいやつ。


カバサンドの作り方


カバサンドの作り方は簡単でございます

材料は

 パン           ひときれ

 ケーキ         ひときれ

 マヨネーズ             少々

 オニオンリング   ひとつ

 カバ         一頭

 ひも         一本

 胡椒         少々

これだけでございます

さてこれからが問題でございます

召し上がり方が



これには、絵がついていますが、私、意地悪なので絵は載せません。本当に「カバサンド」

簡単にできますよ。自分で確かめてください。絵を見たら、笑い転げてしまうでしょう。この

本、本棚に置いて時々読むのが楽しいでしょう。一気に読むのが惜くって。


すこし横道にそれますが、マイケル・G・ホーガン著、水谷阿紀子訳「大きな木の贈り物

の」の中に、「図書館で読めない本として」『「歩道の終わるところ」と「まよなかのだいどこ

ろ」は、アメリカじゅうの多くの図書館でずっと禁書になっている。シルヴァスタインのいくつ

かの詩に見られる反抗的な内容だけでなく、これらの本に含まれる2~3の挿絵が、子供

にふさわしくないと考える人たちがいるのだ」と書いてあります。

読んでみて、別にそんなことはないのですが、やはりアメリカは文化の面で後進国、失礼、

発展途上国なのでしょうかね。


本の題になっている、「歩道の終わるところです」



歩道の終わる所


ここは歩道の終わるところ

車道の手前

やわらかい草が白く光り

太陽が真っ赤に燃えて

月夜鳥が羽を休め

ペパーミントの風に吹かれるところ


こんな所は出て行こう

ここは黒い煙が流れ

暗い道が曲がりくねっているところ

アスファルトの花咲く採掘場を横目に

ゆっくりと歩調を整えて歩いて行こう

歩道の終わるあの場所へ


ゆくっりと歩調を整えて歩いて行こう

チョークの矢印を追って

それは子供たちの矢印

子供たちはしっている

歩道の終わるあの場所を



さて、歩道が終わる場所には何があるのでしょう。文章だけの詩は、自分で絵を思い描く

ことが必要です。たぶん、この本を読むと分かってくると思います。シルヴァスタインと一緒

にでかけてみませんか?



(参考:マイケル・G・ホーガン著、水谷阿紀子訳「大きな木」の贈り物)




 

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