フェルメール・光の大国~福岡伸一
皆さんは、絵は好きでしょうか?
誰がお好きですか、セザンヌ、ゴッホ、ルノアール、ピカソetc。さて、どんなところが好きで
しょうか。力強さ、優雅さ、色調、アイディアいろいろでしょう。
フェルメールは皆さんご存じだと思います。贋作、盗難で世間を賑わした事もありました
(福田伸一著 光の大国 P24から)
一番有名な「真珠の耳飾りの少女」です。
著書は「光のつぶだちに」心に引かれたのです。「しかし、アインシュタインに先立つ300
年近く前、すでに光が粒子である事を確かに認識していた人間がいたのだ。それがヨハネ
ス・フェルメールである。彼は光の粒子性に気づき、光のつぶだちを正確にキャンパスの
上にとらえた。彼がなにをして、可能としたのか。旅はここからはじます。」そして彼の旅の
基本は「フェルメールの作品は、それを所蔵する美術館にあえてわざわざ出かけて行って
こそ見たい。なぜなら、作品は、そこに長い時間置かれることによって、その場所の持つ風
土の光や匂いを宿すような気がするからだ。云々」
作者は、そのため、フランクフルト、アムステルダム、ライデン、ハーグ、ワシントン、ニュー
ヨーク、パリ、プール・ラ・レーヌetc、とにかくフェルメールが収蔵されているところを訪ね
歩きます。
また、カーキュレーターとの話。絵の中に隠された謎、疑問、エックス線での解析が書か
れています。そして、フェルメールをめぐる人々のエピソード。スピノザ、エッシャー、野口英
生、ガロア、アインシュタインなど。特に、公務員として、アマチュアとして何台もの顕微鏡を
作り、生物学史上、顕微鏡の父、微生物の発見者として有名なレーウェンフック。彼につい
ては、最終章「ある仮説」にフェルメールとの関係について結論?仮設?にたどり着きま
す。そして、「光のつぶだち」に近づいていくのです。
最後に著者は、「フェルメールを巡る旅はここで終わる。そして終わることから始まることが
またあるはずだ。なぜなら、フェルメールは永遠に発見され続ける謎としてこの世に残され
たものだから。」と結んでいます。
フェルメールが好きな方は、お読みください。彼の絵の写真もほとんど載っています。
しかし、フェルメールの良さは実物を見てくることでしょう。どうです、あなたも、フェルメール
を巡る世界一周を計画されては。
わたし?かみさんが絵を描いていますので、それで(不)満足しておきましょう。
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コメント
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こんばんは
フェルメールを巡る謎を追いかける旅
興味深く読みました
ラジオの深夜便で福岡伸一さんのお話を聴いて
どんなイラストか見たくなったのです
フェルメールの絵は1枚だけですが見たことあります
行列がすごかったのですが小さな作品でした
投稿: エフ | 2012年1月19日 (木) 23時00分
うらやましいですね。
こちらも、いろいろ展覧会には行ってみたのですが、実物と写真とは違いますね。
小さな絵でも、ものすごい存在感がある絵がありますが、フェルメール見たかったですね。
投稿: sugikan | 2012年1月19日 (木) 23時28分