この一曲~クレン・グールド/モーツァルト・ピアノソナタ第11番第1楽章
中学校から音楽と言うより、ジャズばかり聴いていた。ジャズにあらずんば音楽にあらずと
いう毎日..。
ある日、ラジオドラマで寺山修司の作品をやっており、そのバックミュージックにモーツァル
トのピアノソナタ15番をやっていた.。気にいったので、手に入れよう思ったのだが、モーツァ
ルトのピアノソナタのレコードはたくさんあり、どれが良いのか分からなかったが、少し変わっ
た演奏家がいると言うことで写真のレコード(もちろん33回転LP)を買った。金がなかったの
で手作りのチープなスピーカーで聴いたが、レコードに針を落として、最初の曲ピアノソナタ1
1番「トルコ行進曲」第一楽章を聴いたときその遅さにびっくりし、しかしながら小林秀雄の「モ
ーツァルト」の中での「モオツァルトは目的地など定めない、歩き方が目的地を決めた。」とい
う文章が頭の中に浮かんだ。この演奏もまったくその通りのような気がした。演奏者の名前
は「グレン・グードル」とにかくこんなゆっくりしたすごい演奏は聴いたことがない。
ちなみにこの曲をバックハウスと比べると第1楽章 7分58秒対6分30秒、第2楽章 6分3
6秒対4分27秒、第3楽章が4分04秒対3分11秒、遅い方がグールド。全部1分前後の違
い、何というゆったりした演奏でしょう。(勿論、曲によっては早引きもある。早いのはすごく早
い)
あっけにとられるような演奏だったが、それからから、ジャズ青年がクラッシックも好きになっ
たのです。その時、私23歳。
そして、グールドのバッハのすばらしさ。初レコードのゴールドベルク協奏曲で有名になった
のですが、もちろん悪評もありましたが・・・
(左が最初出たデビューレコード盤 右がCD盤)
彼に関しては、演奏活動を止め、録音のみにしたり、いろいろとエピソードがあり、評伝も何
冊かでて、自分も持っているが、読んでもあの演奏さえ聴ければそんなものどうでも良いよう
な気がしている。
演奏は曲は非常に限られ、私が持っている物でも、バッハ、モーツァルト以外は、R.シュト
ラウス、ベートーベン、ベルグ、ウェーベルン、クシェネック、ハイドンくらいでリストも、ショ
パン、ドビッシーなどおきまりのピアノ演奏は一曲も残していない。
レコードのデビュー曲がバッハのゴールドベルク変奏曲なら、最後の(2回目の録音)録音
も同じゴールドベルク変奏曲。
(左が最後ののレコード盤 右がCD盤)
NHKでも一回興味深いドキュメントがあったが、今回映画でもあるようです。
多分長崎まではこないでしょうが・・・
1982年10月4日亡くなりましたが、あれからもう30年ですか。つい最近のような気がし
ているのですが。
あれから何か音楽に興味を無くしたみたいな気がして・・・
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